本当の弥生会計
今日久しぶりに ”弥生会計” をさわった。
さわったというかそうしないといけない理由があったいうのが正解だが
理由は兎も角久しぶりに弥生会計にふれ弥生会計の良さを改めて実感した。
実は ”弥生会計” に私は大変深い思入れがある。
25歳の時にNTTを退職し「大番頭」という会計ソフトの製造・販売元
であるシステムハウスミルキーウェイに入社した。
このシステムハウスミルキーウェイは↓の通り
何度と会社名と社長がかわり最終的に退職するまで
結構波乱万丈なサラリーマン人生だった。
①システムハウスミルキーウェイ (吉井社長)
↓
②ミルキーウェアイ販売 (三木社長)
↓
③ミルキーウェイ (吉井社長)
↓
④インテュイットグループのミルキーウェイ (三木社長)
↓
⑤インテュイット (ロブ→鈴木社長→デーブ→平松社長)
↓
⑥弥生株式会社 (平松社長)
中でもインテュイットに変わった時が最高に波乱万丈で
また人生に於いて一番岐路だったかと思う。
インテュイットは会社運営の考え方やスタイル、社員に対する考え方やマネージメント
何もかも今までの日本のミルキーウェイと180度違った。
大袈裟ではなく江戸時代からいきなり現在に来たみたいな
大きなカルチャーショックを受けた。
私が生まれ育った大阪から東京に来たのもこの時である。
当時社長の鈴木さんに大抜擢され日本のベンチャーの大阪支店長
がいきなり外資の営業部長になってしまった。
先輩や上司を飛び越え、しかも部下10数人から100人強に増え、
直属の部下は飛び越えた先輩や元上司。
ホップ・ステップ・ジャンプどころではなくホップからいきなりジャンプ。
やりにくいを通り越していた。
言う事も聞かないし文句ばっかり・・・
影では悪口三昧。
この時にはじめて人って顔が2つある事を知った。
表の顔と裏の顔。
そんな状況の中でどうしたら組織が機能するか随分悩み考えた。
10数名の部下の支店長時代の方がよっぽど楽しかった。
また上司は日本人社長だけどその上はアメリカ人。
アメリカ人は良くも悪くもビジネスに一切 ”情” を挟まない。
彼らが信じるのは数字だけ。
よって彼らが来日する度に彼らとの共通言語の数値資料を
徹夜徹夜で作る。
Budget、Forecast、Expect、promotion、
それに分析、根拠・・・・
兎に角データ!
こんなの今までやった事も見たこともなかった。
因みにこの数値資料を共に徹夜徹夜で一緒に作成していたのが現サムライの取締役の折重君。
彼とはそれからの付き合いになる。
インテュイット.incの戦略はグローバル展開だった。
インテュイット.incがワールドワイドで展開しているQuickBooksという会計ソフト
を日本でも成功させたかった。
彼らが我々(ミルキーウェイ、日本マイコン)を買収した理由は1つで、
そのQuickBooksを成功させる為に日本市場でのChannelと人材がほしかった。
「大番頭」、「弥生会計」のような会計ソフトは必用なかった。
当たり前のように商品の整理統合がはじまり
まず会計ソフトの名作「大番頭」の出荷停止が決まりこの世から消える事になった。
「大番頭」はWindowsの対応やNetworkの対応などことごとくトレンド
についていけずOBCやPCAに劣勢を強いられていた。
売上も年々下降線を辿り経営上仕方がない判断だと思う。
ただ旧システムハウスミルキーウェイの社員にとっては
割り切れないものがあった。
長年自分達のビジネスと人生を支えていた商品がなくなる
というのは本当に寂しい限りである。
またマーケッティング的に劣っていたもののクオリティーはどの会計ソフトより
上まわっていた。もちろん「弥生会計」よりも。
結局整理統合は「大番頭」だけの出荷停止で終わり
「弥生会計」はバージョンアップする事になった。
インテュイット.incは「弥生会計」も無くしQuickBooksにFoucusし
日本市場でのQuickBooksの成功を戦略としたが、
ワールドワイドで成功を収めているQuickBooksが日本では
いまいち彼らの考えたほど受け入れられなかった。
それが幸いし「弥生会計」は存続の道を残し、バージョンアップする事に
なった。
もしQuickBooksにもう少し時間を与えてあげればそれなりに何とかなっていたと思う。
そうすれば「弥生会計」はこの世から消えていた。
ただ時間的根拠を示せるものがなかった。
兎に角「弥生会計」はめでたくバージョンアップする事ができ
インテュイットKKの思惑通り日本市場で生き残る事ができた。
実はこの時のバージョンアップは操作性、機能面を「大番頭」のクオリティーを継承し
名前と価格を「弥生会計」として行う事が決まった。
こうして新しい ”弥生会計” が誕生した。
言うなれば今の ”弥生会計” は名前こそ「弥生会計」だが、中身は
私の波乱万丈のサラリーマン人生を支えていた思入れ深い「大番頭」。
会社名や社長、商品名が変わってもベースになっている「大番頭」は変わらない。
ただ私の立場も変わった。
売る方からいちユーザーユーザーに。
本当に不思議なもんだ。


